「つわりを少しでも軽くする方法ってないの…?」
「妊娠して嬉しいはずなのに、つわりが辛すぎて、心が折れかけてる…」
妊娠初期、このように感じる方はとても多いです。
私はこれまで、行政保健師として母子手帳交付の場でつわり真っ只中の妊婦さんと関わったり、
助産師としてつわりで入院される方とも多く関わってきました。
さらに、私自身も2回の妊娠でつわり(食べづわり)を経験しています。
その中で感じるのは、つわりのつらさにはかなり個人差があること、
そして“つらくなりやすい条件”がある程度共通しているということです。
この記事では、
- つわりが起こるメカニズム
- 少しでも楽にするための考え方
- 今日からできる具体的な対策
を、医学的な視点と実際の現場経験の両方からわかりやすく解説します。
決して簡単でもないし即効性があるわけではないけれど、
つわりを少しでも軽くする糸口が見えるのではないかなと思います。
つわりには個人差がある|現場で感じるリアル
母子手帳交付の時期は、ちょうど妊娠7〜9週くらい、
つわりが起きやすい時期に来られる方が多いです。
そこで本当にいろんな声を聞きます。
- 「水も飲めない」
- 「1日中気持ち悪い」
- 「仕事は1ヶ月休みをもらっているけど、復帰できるかわからない」
という方々。
妊婦さん本人がつわりで具合が悪すぎて、
ご主人や実母さんが代わりに母子手帳交付に来られることも結構あります。
一方で、
- 「心配になるくらいつわりがないんです」
- 「ちょっと気持ち悪いくらいで、ほぼ普段通りに生活できています」
- 「上の子の時も軽かったです」
という方々。
当時保健師で独身だった私は

つわりってほぼない人もいるの?
つわりってみんなが経験するものじゃないんだ…
と結構驚きがありました。
たくさんの妊婦さんと実際に関わってきた中で感じるのは、
つわりは“みんな同じように大変なもの”ではなく、本当に個人差が大きいということです。
なんでこんなに吐きやすいの?実は“3方向から刺激が来ている状態”です

「なんでこんなに吐きやすいの?」
「自分が弱いのかな…」
そう感じてしまう方もいるかもしれません。
でも実は、つわりの時期は
“吐きやすくなってしまう仕組み”が体の中で起きています。
つわりの吐き気って、
「胃の調子が悪いから起きている」と思われがちですが、実はそれだけではありません。
吐き気や嘔吐は、最終的に「脳のスイッチ」で起きています。
そしてそのスイッチには、いくつかの方向から刺激が届きます。
【イメージ図】

嘔吐とは、主に4つのルートから、引き起こされます。
※4つのルートのうち、④平衡感覚ルートは、つわりにあまり関連性がないものなので、
説明は割愛します。
① 胃の不調からの刺激

つわりの時期は、胃の動きがいつもより不安定になりやすく、
それが吐き気につながることがあります。
② ホルモンによる影響(これがベース)
妊娠初期はホルモンの影響で、
そもそも「吐きやすい状態」が作られていると考えられています。

③ においやストレスなどの刺激
普段は気にならないにおいや、ちょっとした刺激でも
強い吐き気につながることがあります。

つまりこういうこと
つわりの時期は、
- 胃の不調
- ホルモンの影響
- においやストレス
いくつもの方向から刺激が重なって、吐きやすい状態になっています。
だからこそ大事な考え方
この状態は、気合いや根性でどうにかできるものではありません。
だからこそ、
- 無理をしない
- 刺激を減らす
- 休めるときに休む(むしろ休めない状況でもなんとか休む、と決める!)
ということがとても大切になってきます。
私自身のつわり体験|ラクではなかったけど軽かった
私自身は、2回の妊娠のうちどちらもとも、いわゆる「食べづわり」でした。
- 食べていないと気持ち悪い
- 食べている間だけ少し楽になる
- 吐くことはほとんどない(数回程は吐きました)
というタイプで、比較的軽い方だったと思います。
当時は産婦人科でフルタイム勤務、夜勤もあり、
正直、つわりで休みやすい環境ではありませんでした。
仕事中は飴をずっとなめていて、かなりお世話になっていました。
終始飴を舐めていたので、

上顎がザラザラしてきて、地味に痛い…
でも気持ち悪いから飴舐めたい…
と葛藤しながら、なんとか仕事をしていました。
ここが一番伝えたいこと|“根性”ではなかった
ここで大事なのは、
「仕事しながら乗り切りました」という話ではありません。
むしろ逆で、
「なぜその程度で済んだんだろう?」と振り返ったときに気づいたことがあります。
それは、“やらないことを増やしていた”ということです。
家では徹底的に休んでいた
家に帰ると、本当に何もできませんでした。(というか、しませんでした。)
- とにかく寝る
- お風呂も無理な時は、一旦仮眠してから入る
- 長女妊娠の時は「今日自分がするのは寝かしつけだけ」「お風呂は夫に入れてもらう」
とする日も結構ありました
次女を妊娠している時は上の子がいたので、
- ご飯は外食・お惣菜に頼る
- 家事はほぼしない(夫に任せるor家は汚くても生きていけると諦めることにしていました)
- 休みの日だとしても溜まっている家事はしない
という感じで、かなり手を抜いていました。
つわりを軽くするヒント|「頑張る」より「減らす」
ここまでの話をまとめると、
つわりを軽くするために大事なのは、何かを“頑張って増やす”ことよりも、
“つらくなる要因を減らすこと”です。
つわりを少しでも軽くするために|私が大切だと思う「休む」という考え方
今もお伝えしてきたように、つわりを軽くする方法として、
私がとても大切だと感じているのが「しっかり休むこと」です。
ただし、ここでいう「休む」は
ただ横になることだけではありません。
休むことで“つらくなりにくい状態”をつくる
つわりの吐き気は、ホルモンの影響が大きいとされていますが、
実際のつらさは
- 疲れ
- ストレス
- におい・情報などの刺激
によって強くなりやすいことがあります。
そのため、しっかり休むことで、
体の緊張が緩む
刺激が減る
結果として、吐き気が少し楽に感じる方もいます。
休む=「体だけでなく、頭も休めること」
意外と見落とされがちなのがここです。
体は横になっていても、
- 明日の仕事のこと
- 家事のこと
- 上の子のこと
- 「ちゃんとやらなきゃ」という気持ち
で、頭がずっと動いていることがあります。
この状態だと、
“休んでいるつもりでも、刺激を受け続けている状態”になり、
つらさが抜けにくいこともあります。
横になっているのに良くならない…それは「ちゃんと休めていない」状態かもしれません
「ちゃんと横になっているのに、全然よくならない」
「入院して休んでいるけど、気持ち悪さは変わらないんだけど」
そう感じている方もいるかもしれません。
本当に「休めている状態」になっていますか?
少しだけ、振り返ってみてほしいポイントがあります。
例えば、
- スマホで「つわり 軽くする方法」をずっと検索している
- 明日の仕事や予定のことを考え続けている
- 家事をしてもらったり仕事を休んだ申し訳なさや不安で、頭がいっぱいになっている
こういった状態は、体は休んでいても、
頭や気持ちはずっと動き続けている状態です。
それは「ダメ」ではなく、よくあることです
これは、決して悪いことではありません。
つらいときほど、
👉 少しでも楽になる方法を探したくなる
👉 先のことが気になってしまう
そう感じるのは、とても自然なことです。
(このブログにたどり着いている時点で、
それだけ一生懸命に向き合っている証拠かもしれませんね)
しかし、休んでいると言っても
👉 スマホの情報
👉 考えごと
👉 不安や罪悪感
が多い状態だと、
なかなか楽になった感覚が得られないこともあります。
具体的にどう休めばいい?|“やらないことを決める”のがおすすめ
つわりの時期は、
「何をするか」より
「何をやらないか」を決めること
がとても大切です。
① 家事をしない日をつくる
可能であれば毎日でもいいくらいですが(笑)、
難しければ
👉 週に1回でも「完全にやらない日」をつくる
これだけでも違います。
② 食事は頼る(ご飯作りキャンセル界隈)
- お惣菜
- お弁当
- 宅配
- 生協
👉 「ちゃんと作らなきゃ」は手放してOKです
正直、つわりの時期に「ちゃんとご飯を作る」ってかなりハードです。
私自身も、作れない日がほとんどでしたし、
無理に頑張ろうとすると、それだけで気持ち悪さが増してしまう感覚がありました。
そんなときに助けられたのが、
👉 **「作らない前提のサービス」**です。
例えば、温めるだけで食べられる冷凍のお弁当や、
ほぼ調理がいらない食材宅配を使うだけで、
👉 「今日は何作ろう…」
👉 「キッチンに立つのがつらい…」
というストレスがかなり減りました。
お弁当や宅配に使うお金なんてない!
という声が聞こえてきそうです。
もちろん、毎食お弁当や宅配は難しいでしょう。
でも”ご飯作り”って家事の中でも時間の消費とタスクを多く抱える家事だと思います。
それを、お金で解決できるなら、これは”必要経費”だと思います。

そんなお弁当とか宅配にお金使うより、
もっと他に使うべきところにお金使った方が
いいんじゃない?
こんなことをもしもご主人が言うようでしたら、
自分で”主食・主菜・副菜”を作れるようになったり、奥さんの負担を減らせるように
作り置きができるスキルでも身につけられるようになってから、言いなさいと言い返しましょう。
(本当料理できないなら、これに関して口出しする権利なんてないですからね。)
③ 家事は“仕組み”で減らす
- 洗濯 → ドラム式乾燥機
- 食器 → 食洗機
👉 できるところからで大丈夫ですが、予算や家族との相談も必須なところですよね。
④ 何も考えない時間をつくる
- スマホを見ない時間
- ぼーっとする時間
これも立派な「休む」です
これだけでも、体が楽に感じることがあります。

とは言っても何か考えちゃう…という人は、
ゆ〜っくり深呼吸すること
を意識して過ごすのもおすすめですわ
⑤ 「やらなくていい」と決める
これが一番大事かもしれません。
👉 「今はやらなくていい時期」
👉 「あとで取り戻せばいい」
そう思えるだけで、少し楽になることもあります。

まとめ|つわりの時期は「頑張る」より「減らす」
つわりを軽くするために大切なのは、
何かを頑張って増やすことよりも、「やらないことを増やすこと」です。
つわりの吐き気は、ホルモンの影響をベースに、
疲れやストレス、においなどさまざまな刺激が重なって強くなりやすい状態です。
つわりは、気合いや努力でどうにかできるものではありません。
だからこそ、
- 無理をしない
- 休めるときにしっかり休む
- 家事や役割を一時的に手放す
といった「負担を減らす行動」が、とても大切になります。
つわりの時期は、がんばる時期ではなく、
**「自分を守る時期」**です。
今しかできない頑張りより、今だからこそやめていいこともあります。
どうか無理をせず、頼れるものにはしっかり頼ってくださいね。

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